基本情報技術者試験 令和7年度 科目A 公開問題(過去問) 問4 について解説します。
問題
問4 MTBF は 4,000 時間、MTTR は 1,000 時間の装置がある。今後の 6 年間は、予防保守によって MTBF を前年に比べて毎年 100 時間ずつ改善し、遠隔保守によって MTTR を前年に比べて毎年 100 時間ずつ改善していく計画である。6 年経過後の稼働率は幾らか。
ア 0.88 イ 0.90 ウ 0.92 エ 0.94
解説・解答
稼働率（可用性）の基本式
装置の稼働率 A は、一般に次の式で求めます。
・MTBF：平均故障間隔（故障していないで動き続ける平均時間）
・MTTR：平均修復時間（故障してから直るまでの平均時間）
つまり、「動いている時間 ÷（動いている時間＋止まって直している時間）」が稼働率です。
6年後のMTBF・MTTRを求める
初期値は
MTBF = 4,000時間
MTTR = 1,000時間
で、前年に比べて毎年100時間ずつ改善する計画です。
6年後のMTBF
故障間隔は長いほど良いので、改善＝増加です。毎年100時間改善する(プラスとなる)ので
4000 ＋ 100 × 6 ＝ 4600
よって、6年後のMTBFは 4,600時間 です。
6年後のMTTR
修復時間は短いほど良いので、改善＝減少です。毎年100時間改善する(マイナスとなる)ので
1000 － 100 × 6 ＝ 400
よって、6年後のMTTRは 400時間 です。
6年後の稼働率
稼働率の式に6年後のMTBF・MTTRを代入すると次のようになります。
A ＝ 4600 ÷（4600 ＋ 400） ＝ 4600 ÷ 5000 ＝ 0.92
以上により、この問題の解答は「ウ」になります。
