ITパスポート 令和6年度 公開問題 問30 について解説します。
問題
問30 上司から自社の当期の損益計算書を渡され、“我が社の収益性分析をしなさい”と言われた。経営に関する指標のうち、この損益計算書だけから計算できるものだけを全て挙げたものはどれか。
a 売上高増加率
b 売上高利益率
c 自己資本利益率
ア a
イ a, b
ウ a, b, c
エ b
解説・解答
当期の損益計算書だけを使って「収益性分析」を行う場合、どの指標が計算できるかを選ぶ問題です。
それぞれの選択肢の指標について確認します。
a. 売上高増加率
・意味：売上が前年と比べてどれだけ増加したかを見る指標。
・計算式：
・計算に必要な情報：前期と当期の売上高
→ 当期の損益計算書には当期の売上高しか載っていないため、計算できません。
b. 売上高利益率
・意味：売上に対する利益の割合。企業の収益性を評価する代表的な指標。
・計算式（営業利益率の例）：
・計算に必要な情報：売上高、各種利益（営業利益、経常利益など）
→ これらは当期の損益計算書に含まれているので計算できます。
c. 自己資本利益率
・意味：自己資本に対してどれだけ利益を上げたかを示す指標。
・計算式：
・計算に必要な情報：当期純利益、自己資本
→ 自己資本は貸借対照表に載っていて当期の損益計算書には載っていないため、計算できません。
選択肢の指標のうち、当期の損益計算書だけから計算できるのは b. 売上高利益率 のみです。
以上により、この問題の解答は「エ」になります。
