基本情報技術者試験 令和7年度 科目A 公開問題(過去問) 問5 について解説します。
問題
問5 ローコード開発ツールを用いたソフトウェア開発の説明はどれか。
ア アプリケーションソフトウェアの開発基盤の上で,用意された部品やテンプレートをGUIを用いた操作で組み合わせたり,必要に応じて一部の処理のソースコードを記述したりすることによって,アプリケーションソフトウェアを作成する。
イ アプリケーションソフトウェアの開発基盤の上で,用意された部品やテンプレートをGUIを用いた操作で組み合わせるだけで,ソースコードを記述せずに,アプリケーションソフトウェアを作成する。
ウ アプリケーションソフトウェアの定型的な枠組みを参照して,独自の処理のソースコードを記述することによって,アプリケーションソフトウェアを作成する。
エ 利用者がシステムを利用して行う作業を自動化ツールに代行させるために,利用者によるシステムの操作手順をツールに登録する。
解説・解答
ローコード開発とは
ローコード開発は、アプリ開発のために用意された開発基盤(プラットフォーム)の上で、
・部品(コンポーネント)やテンプレートを GUI(画面操作)で組み合わせて作る
・ただし、必要なら一部だけコードを書くこともある
という開発手法です。
それぞれの選択肢について確認します。
ア: アプリケーションソフトウェアの開発基盤の上で,用意された部品やテンプレートをGUIを用いた操作で組み合わせたり,必要に応じて一部の処理のソースコードを記述したりすることによって,アプリケーションソフトウェアを作成する。
上記の説明の通り、これはローコードの定義そのものです。これが正解です。
イ: アプリケーションソフトウェアの開発基盤の上で,用意された部品やテンプレートをGUIを用いた操作で組み合わせるだけで,ソースコードを記述せずに,アプリケーションソフトウェアを作成する。
コードを書かないことが明確に書かれているため、これはローコードではなくノーコードの説明です。
ウ: アプリケーションソフトウェアの定型的な枠組みを参照して,独自の処理のソースコードを記述することによって,アプリケーションソフトウェアを作成する。
これは、例えばDjango(Pythonで書かれた高機能なWebアプリケーションフレームワーク)などのフレームワークを使った通常のプログラミング開発の説明です。GUIで部品を組み合わせるのではなく、基本は自分でコードを書く開発です。
エ: 利用者がシステムを利用して行う作業を自動化ツールに代行させるために,利用者によるシステムの操作手順をツールに登録する。
これはアプリ開発ではなく、RPA(業務自動化)の説明です。人がやっていた操作(クリックや入力など)を手順として登録して自動実行させます。
以上により、この問題の解答は「ア」になります。
