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ITパスポート 令和6年度 公開問題 問13 解説

ITパスポート 令和6年度 公開問題 問13 について解説します。

問題

問13 金融機関では,同一の顧客で複数の口座をもつ個人や法人について,氏名又は法人名,生年月日又は設立年月日,電話番号,住所又は所在地などを手掛かりに集約し,顧客ごとの預金の総額を正確に把握する作業が行われる。このように顧客がもつ複数の口座を,顧客ごとに取りまとめて一元管理する手続を表す用語として,最も適切なものはどれか。

ア アカウントアグリゲーション
イ キーマッピング
ウ 垂直統合
エ 名寄せ

選択肢 ア : アカウントアグリゲーション

アカウントアグリゲーションは、異なる金融機関にある複数の口座情報を一つにまとめて表示するサービスのことを指します。アカウントアグリゲーションでは、利用者が許可を与えることで、銀行、証券、クレジットカード、電子マネー、ポイントサービスなど、さまざまなサービスのアカウント情報を自動的に取得し、ひとつの画面やアプリに集約して表示します。例えば、マネーフォワードやZaimなどの家計簿アプリがこれに該当します。

選択肢 イ : キーマッピング

キーマッピングとは、主にデータベースや情報システムの分野で使われる技術的な用語で、異なるデータセット間で同一の対象を識別するための「キー(識別子)」の対応付けを行うことです。簡単に言うと、複数のシステムやデータベースがそれぞれ違うIDやコードで同じ人や商品などを管理しているときに、それらを「このIDとこのIDは同じものを指している」と紐づける作業が「キーマッピング」です。

選択肢 ウ : 垂直統合

垂直統合とは、企業が自社のサプライチェーン(供給連鎖)の上流または下流の事業を取り込んで統合する経営戦略のことです。
(垂直統合の具体例)
1.上流の事業を取り込む
・自動車メーカーが部品を自社で製造するために部品会社を買収する
・コーヒーショップが自社でコーヒー豆農園を持つ
2.下流の事業を取り込む
・食品メーカーがスーパーマーケットチェーンを買収して直販する
・映画製作会社が映画館チェーンを運営する

選択肢 エ : 名寄せ

名寄せ(なよせ)とは、同一人物(または法人)に関する複数のデータを、名前や生年月日、住所などの情報をもとに照合してまとめる作業を指します。金融機関や自治体などでよく行われるデータ統合作業です。
例えば、同じ人が複数の口座を持っている場合で下記の口座情報があるとき、口座名義の表記が違っていても同一人物と見なしてデータを統合することです。

口座名義生年月日電話番号備考
田中 太郎1980/01/01090-xxxx-xxxx本店で開設
タナカ タロウ1980年1月1日090-xxxx-xxxx支店で開設

解答

以上により、この問題の解答は「エ」になります。