ITパスポート 令和6年度 公開問題(過去問) 問31 について解説します。
問題
問31 顧客との個々のつながりを意識して情報を頻繁に更新するSNSなどのシステムとは異なり、会計システムのように高い信頼性と安定稼働が要求される社内情報を扱うシステムの概念を示す用語として、最も適切なものはどれか。
ア IoT(Internet of Things)
イ PoC(Proof of Concept)
ウ SoE(Systems of Engagement)
エ SoR(Systems of Record)
選択肢 ア : IoT(Internet of Things)
「IoT(Internet of Things)」とは、モノのインターネットで、センサやデバイスがネットワークを通じてデータをやりとりする仕組みです。主に物理世界の情報収集と制御に使われます。
(具体例)
・スマート家電
・工場の製造ラインにおける温度・振動モニタリング
・スマート農業(環境センサ)
選択肢 イ : PoC(Proof of Concept)
「PoC(Proof of Concept)」とは「概念実証」を意味し、新しい技術やアイデアが実現可能かどうかを検証する試験段階のことです。これはプロジェクト開始前の試作的な活動を指します。
(具体例)
・新しいAIモデルを一部の業務に適用して効果を検証
・ブロックチェーンによる取引記録の検証試作
選択肢 ウ : SoE(Systems of Engagement)
「SoE(Systems of Engagement)」とは、顧客や利用者とのエンゲージメント(関係性)を高めるシステムです。SNSやWebアプリなど、頻繁に情報更新し、利用者との対話が重視されます。
(具体例)
・SNS(X、Instagram)
・顧客チャット対応ツール(チャットボット)
選択肢 エ : SoR(Systems of Record)
「SoR(Systems of Record)」とは、記録を正しく保持する社内業務システムのことです。企業活動の中核を支える業務(会計、給与、在庫管理など)に用いられ、正確性・信頼性・安定稼働が重要視されます。
(具体例)
・会計システム(経理処理、仕訳)
・販売管理システム(受発注、請求書管理)
・人事給与システム(労務データ)
・顧客管理(CRM)システム(顧客データ)
解答
以上により、この問題の解答は「エ」になります。