ITパスポート 令和6年度 公開問題 問38 について解説します。
問題
問38 あるシステムの運用において,利用者との間で SLA を交わし,利用可能日を月曜日から金曜日,1日の利用可能時間を7時から22時まで,稼働率を98%以上で合意した。1週間の運用において,障害などでシステムの停止を許容できる時間は最大何時間か。
ア 0.3 イ 1.5 ウ 1.8 エ 2.1
解説・解答
この問題は SLA(Service Level Agreement)に基づいた稼働率と許容停止時間の関係を問うものです。
・SLA(Service Level Agreement)とは、サービス提供者と利用者の間でサービスの品質や可用性を数値で取り決める契約です。
・稼働率は「サービスが正常に動作している時間の割合」で、例えば「稼働率が98%」なら「2%までは止まっていても許される」という意味です。
問題の整理
・利用可能日:月曜日〜金曜日(週5日)
・1日の利用可能時間:7時〜22時(15時間)
・稼働率:98%以上で合意
・質問:1週間あたりの最大停止許容時間(ダウンタイム)は最大何時間か?
ステップ①:1週間の稼働可能時間を計算
平日5日 × 1日15時間 = 5 × 15 = 75時間
ステップ②:稼働率98%に基づく「実際に稼働しているべき時間」を求める
75時間 × 98%(0.98)= 75 × 0.98 = 73.5時間
ステップ③:「停止していてもよい時間」を求める
稼働可能時間 – 実際に稼働しているべき時間 = 75 – 73.5 = 1.5時間
よって、許容される最大停止時間は「1.5時間」となる。
以上により、この問題の解答は「イ」になります。