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ITパスポート 令和6年度 公開問題(過去問) 問50 解説

ITパスポート 令和6年度 公開問題(過去問) 問50について解説します。

問題

問50 ソフトウェア製品の品質特性を,移植性,機能適合性,互換性,使用性,信頼性,性能効率性,セキュリティ,保守性に分類したとき,RPAソフトウェアの使用性に関する記述として,最も適切なものはどれか。

ア RPAが稼働するPCのOSが変わっても動作する。
イ RPAで指定した時間及び条件に基づき,適切に自動処理が実行される。
ウ RPAで操作対象となるアプリケーションソフトウェアがバージョンアップされても,簡単な設定変更で対応できる。
エ RPAを利用したことがない人でも,簡単な教育だけで利用可能になる。

解説・解答

この問題は「ソフトウェア製品の品質特性(ISO/IEC 25010)」の理解と、「RPA(Robotic Process Automation)」の特徴を結びつけて、使用性(Usability) に最も適した説明を選ぶ問題です。
ISO/IEC 25010ではソフトウェアの品質を以下の8つに分類しています。

カテゴリ特性の例
移植性他の環境でも動くか(例:OSが変わっても)
機能適合性要求された機能を果たすか
互換性他のシステムとの連携ができるか
使用性利用者にとって使いやすいか、学習しやすいか
信頼性正しく安定して動くか
性能効率性高速・効率的に動作するか
セキュリティ不正アクセスから守られているか
保守性修正や変更がしやすいか

それぞれの選択肢について確認します。

ア: RPAが稼働するPCのOSが変わっても動作する。
これは移植性に関する内容です。OSなどの環境が変わっても動くかどうかという観点の話なので不適切です。

イ: RPAで指定した時間及び条件に基づき,適切に自動処理が実行される。
これは機能適合性に関する内容です。指定通りに動くというのは「ちゃんと機能するか」という観点の話なので不適切です。

ウ: RPAで操作対象となるアプリケーションソフトウェアがバージョンアップされても,簡単な設定変更で対応できる。
これは保守性に関する内容です。環境の変化に対する変更の柔軟さの観点の話なので不適切です。

エ: RPAを利用したことがない人でも,簡単な教育だけで利用可能になる。
これが使用性に関する記述として適切です。初学者でも使えるという点が、使用性の「学習のしやすさ」や「操作の容易さ」に該当します。

以上により、この問題の解答は「エ」になります。