ITパスポート 令和6年度 公開問題(過去問) 問70 について解説します。
問題
問70 ESSIDをステルス化することによって得られる効果として、適切なものはどれか。
ア アクセスポイントと端末間の通信を暗号化できる。
イ アクセスポイントに接続してくる端末を認証できる。
ウ アクセスポイントへの不正接続リスクを低減できる。
エ アクセスポイントを介さず、端末同士で直接通信できる。
解説・解答
ESSID(Extended Service Set Identifier)は、Wi-Fiのネットワーク名のことです。たとえば、スマホでWi-Fiを探すと「MyHomeWiFi」や「Cafe_Free_WiFi」などの名前が出てくると思いますが、それがESSIDです。
「ESSIDのステルス化」とは
通常はWi-Fiのアクセスポイント(ルーター)は「ここにWi-Fiがありますよ!」と自分のESSIDを周囲に発信しています。しかし、ステルス化すると、この発信をやめて「見えないWi-Fi」になります。つまり、Wi-Fiの一覧に表示されなくなるということです。
それぞれの選択肢について確認します。
ア:アクセスポイントと端末間の通信を暗号化できる。
これはWPA2やWPA3などの暗号化方式によって実現されるもので、ESSIDのステルス化とは関係ありません。
イ:アクセスポイントに接続してくる端末を認証できる。
これは認証方式(例:802.1Xなど)によるもので、ESSIDのステルス化とは無関係です。
ウ:アクセスポイントへの不正接続リスクを低減できる。
ESSIDを隠すことで、悪意のある第三者がWi-Fiの存在に気づきにくくなるため、不正アクセスのリスクをある程度下げる効果があります。これが正解です。
エ:アクセスポイントを介さず、端末同士で直接通信できる。
これは「アドホックモード」や「Wi-Fi Direct」の話で、ESSIDのステルス化とは関係ありません。
以上により、この問題の解答は「ウ」になります。