ITパスポート 令和6年度 公開問題(過去問) 問79 について解説します。
問題
問79 企業などの内部ネットワークとインターネットとの間にあって,セキュリティを確保するために内部ネットワークのPCに代わって,インターネット上のWebサーバにアクセスするものはどれか。
ア DNSサーバ
イ NTPサーバ
ウ ストリーミングサーバ
エ プロキシサーバ
選択肢 ア : DNSサーバ
DNSサーバ(Domain Name System サーバ)は、ドメイン名をIPアドレスに変換する名前解決の仕組みを提供するサーバです。
(例)www.example.com
→ 192.0.2.1
Web閲覧やメール送信など、あらゆるインターネット通信の前処理として必要ですが、あくまで名前解決を行うのみで、アクセスの仲介や代理は行いません。通信自体のセキュリティ強化には直接関与しないため誤りです。
選択肢 イ : NTPサーバ
NTPサーバ(Network Time Protocol サーバ)は、ネットワーク上の機器に対して正確な現在時刻を提供するサーバです。
(例)PCやサーバの時刻を標準時に合わせる(JSTやUTCに同期)
監査ログの時刻整合性、証明書の有効期限の整合性確保などに寄与しますが、時刻の提供が目的であり、Webアクセスの代理は行いません。インターネットアクセスを代理する役割はないため誤りです。
選択肢 ウ : ストリーミングサーバ
ストリーミングサーバは、音声や動画などのコンテンツをリアルタイム配信するサーバです。利用者がダウンロードを完了する前に再生を開始できる仕組みです。
(例)YouTube、Netflix、Zoom などの映像配信
通信の暗号化や視聴権限の管理などは考えられますが、ネットワーク間のセキュリティ仲介の機能は持たないため、誤りです。
選択肢 エ : プロキシサーバ
プロキシサーバ(Proxy Server)は、クライアントの代理として外部のWebサーバに通信を行う中継サーバです。社内PCは直接インターネットにアクセスせずプロキシにリクエストを送り、プロキシが代わりにインターネットに接続し、応答をPCに返します。
(例)社内のインターネット利用の統制、学校・公共機関でのアクセス管理
「内部ネットワークのPCに代わって,インターネット上のWebサーバにアクセスする」に該当しますので、これが正解です。
解答
以上により、この問題の解答は「エ」になります。