ITパスポート 令和6年度 公開問題(過去問) 問81 について解説します。
問題
問81 一つの表で管理されていた受注データを,受注に関する情報と商品に関する情報に分割して,正規化を行った上で関係データベースの表で管理する。正規化を行った結果の表の組合せとして,最も適切なものはどれか。ここで,同一商品で単価が異なるときは商品番号も異なるものとする。また,発注者名には同姓同名はいないものとする。


解説・解答
受注データをそのまま1つの表にしてしまうと、同じ商品でも何度も同じ情報が繰り返されるなど、いろいろと問題が出てきます。例えば、「商品1」が何度も出てくると、「商品1」の名前を変更したいとき、全部書き直さないといけなくなります。また、「商品1」の単価「3,000」円がどこかで「3,100」円に間違って書かれていたら、どれが本当の単価かわからなくなります。
そのため、きれいに整理して分ける(正規化する)ことを行い、ムダ・ミス・手間をなくします。
この問題では「受注に関する情報と商品に関する情報に分割」とありますので、次の2つの表に分割します。
1. 商品マスタ(商品番号ごとの商品情報だけをまとめた表)
商品番号 | 商品名 | 単価 |
---|---|---|
M0001 | 商品1 | 3,000 |
M0002 | 商品2 | 4,000 |
※商品番号が同じなら、商品名と単価もいつも同じです。商品情報はここだけにまとめて管理します。
2. 受注情報(「誰が、何を、いくつ注文したか」といった注文情報だけををまとめた表)
受注番号 | 発注者名 | 商品番号 | 個数 |
---|---|---|---|
T0001 | 試験花子 | M0001 | 5 |
T0002 | 情報太郎 | M0002 | 3 |
T0003 | 高度秋子 | M0001 | 2 |
※商品の「値段」や「名前」は別の表で確認します。
選択肢の中で上記の形になっているのは「エ」になります。選択肢「エ」の上の表が「受注情報」、下の表が「商品マスタ」になります。

以上により、この問題の解答は「エ」になります。